ブルーサヴェージ


どうしたんだアルバトロス?と心配になるほどの良作。ドイツのTVムービーらしい。110分と長いので見るのを躊躇っていたが、スピード感があってテンポよく話が進むしセリフのセンスなどもいいので長さを感じさせない。唯一、残念なのは肝心の巨大鮫の出番が少ないこと。予告に入っている映像がほぼ全てだ。
出番は少ないがド迫力の巨大鮫登場シーン以外の見どころは、スマート(二人乗りの小さい変な車)によるカーチェイスシーン。なんかのどかですっとぼけていて心がなごむ。裏道を走り回って建物の中にまで進入してゴミ収集車に突っ込む。スマートを使用した理由というのがよくわかる。というかおれスマート好きなんですよねえ。おれは車の免許を持っていないし一生車を運転するつもりはないが、万一自分が車を持つとしたらスマートがいい。それかシボレーコルベットスティングレイかチェロキーかハマー。頭おかしいとしか言えないこの趣味。スマート実用性全然ねえし。多分ビッグスクーターのほうが便利。
主人公のドイツ人親父は少しエリック・ロバーツに似ている気がするプロレスラーのようなガタイのいい親父。「シン・シティ」のミッキー・ロークにも見える。素顔なのに。鮫研究所に侵入して警備員と戦う場面ではダブル・クローズラインで警備員二人を吹っ飛ばす。奥さんの仇の巨大鮫を心の底から憎む男の中の男。あと、所々に出てくる金持ちのデブがいい味を出している。デブがバーベキューに関する蘊蓄を披露する場面ではふとJRを思い出した。JRのバーベキューソース欲しかったなあ。使い道ないけど。
まあ安心して見れる良作。基本的な発想は「キラー・シャーク殺人鮫」と同じだが、同じ発想の出所からこうまで違う映画になるものかと、映画にとって脚本と演出と俳優とは本当に大事なものだと「キラー・シャーク殺人鮫」と見比べるとつくづく思う。
爆笑度     ☆☆☆
バイオレンス度 ☆☆☆
発狂度     ☆☆☆
怪奇度     ☆☆☆
男泣き度    ☆☆☆
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