イントゥ・ザ・サン

イントゥ・ザ・サン [DVD]
いや笑った笑った。こんな笑える映画はそうないよ〜。笑いますよ〜。頭変になるよ〜。
ティーブン・セガールはもっとちゃんと日本語を話している姿を昔見たような気がするのだが、記憶違いだろうか?何言ってるのかよくわからないし「指切りげんまん嘘ついたら針千本の〜ます、指切った。切ったよ〜」「今日はね〜、この刀使いますよ〜。これよく人切れますよ〜。切れるよ〜」とか、共演してる人はよく笑わないで演技できたものだ。えらいと思う。相手がスティーブン・セガールでは怖くて笑うわけにもいかないからさぞかし地獄の苦しみだったろう。というかセガールの磁場に引き込まれてか、ちゃんとした日本人のちゃんとした役者の日本語までなんだか変に聞こえるのはどういうことだ。錯覚か?考えたらもしかしてアメリカ人が書いた脚本をアメリカ人が日本語に訳して日本人が演じているから、なんとなく変な誤差のようなものが生じて細かいやりとりや言葉の使い方なんかが変になっているのかもしれない。
あとはヤクザの事務所の様子とかがおかしい。池上僚一が描いたみたいな武者の絵が事務所の壁に飾ってあったり、壁に「四面楚歌」と大きく書いてあったりする。壁一面に血が飛び散ったみたいにペイントしてあったり。昔、アニメのミュータントタートルズで、タートルズのアジトに「マニメーション」と書かれた掛軸が下がっていたのを思い出した。あと中国人マフィアのアジトには関羽雲長の像が飾ってあってみんなでそれを崇めている。
ストーリーはなんとなく映画として根本的に破綻している感じで、やけに場面転換が多くて話がよくわからなかったりするし(日本人ヤクザと中国人マフィアの区別がつきづらくてよくわからない)別に面白くはない。でもなんか許せる。終盤は必殺シリーズのようでかっこいい。屋台でタコ焼き食ってて拉致されて殺されるFBI捜査官とか一体何をしに出てきたのかわからない。しかも彼が殺されたことにセガール様は最後の方まで気付かない。「そこらへんにいるだろ」とか言って。
まあ笑って泣いて痛快に悪を切り殺す楽しい映画。昔の刑事ドラマで(主に「特捜最前線」や「Gメン75」)で「東京は怖いところだ」と刷り込まれて育った世代にはあの頃の何かを取り戻すことができるかもしれない。セガール様が独自に調査した結果、「東京は世界中の犯罪組織が集まる場所だと判明した」のがこの映画を作るきっかけとなったそうだからだ。いや一概にそれは間違いであるとは言い切れないが言ってしまえばそれは世界中のどこの大都市にも言えることではないのだろうか?
爆笑度     ☆☆☆☆☆
バイオレンス度 ☆☆☆☆
発狂度     ☆☆☆☆
怪奇度     ☆☆☆☆
男泣き度    ☆☆☆
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