フランク・ウォンの仇討ち

これは「悪霊のいけにえ」の特典映像として収録されている短編映画であり(短編といっても40分くらいあって無駄に長いが)こういうタイトルのDVDなどは存在しない。ただ特典映像の短編にしてはやけに長いし、あまりにも内容に問題があるので単独で取り上げることにした。というかタイトルが「フランク・ウォン」でよかったかどうか微妙に自信がない。チャーリー・ウォンとかスティーブン・ウォンだったかもしれない。でも別にどうでもいいことだと思うからどうでもいい。
問題の内容はというと一言で言うと大の大人が忍者ごっこをしている映画というか映像。カンフーの師匠を忍者に殺された弟子が渡米して仇を討つ話。師匠の幽霊があらわれたり、主人公の勤務先の描写が妙にリアルだったり無駄に色々あるが。おれが高校生の頃、学祭で作った映画というか映像とあまり変わりがないような気がする。まあ中高生なら許されると思うが大の大人がこれをやっているというのはどうか。主人公はフランク・ウォンという名前だが貧乏そうな日本人青年(劇中「てめえらー!」とか日本語で喋っている)。アメリカくんだりまで行って何をやっているんだろうか。口の動きとセリフの音声がずれているのはわざとだろうか。わざとな気がする。そういう無駄な部分は凝りそうな気がする。
まあ、狙いがはっきりしている分だけ本編の「悪霊のいけにえ」よりはマシな気がするが、最大の問題はこれは「悪霊のいけにえ」と何の関係もないという事実である。芸風が同じだから、てっきり同じ制作の映画というか映像だと思ったら、クレジットを見ると全然違う名前が。何で関係ない映画を特典映像に入れるのよ?(笑)意味がまったくわからない!というか、どう考えても同じ人間が撮ったとしか思えないので、これは「悪霊のいけにえ」の監督が別名義で撮ったものなのだろうか?それなら納得がいくが、それならそれでどっかにそう明記すればよさそうなものだがどこにもそんなことは書いてない。いやおれが気付いてないだけでどっかにそう書いてあるのかもしれないがおれが見た限り多分書いていない。これは、JVDが「悪霊のいけにえ」を入手した際、一緒にこれがついてきて、詳細は一切不明だがどうも同じ人間が撮ったような気がするから特典として入れたという話だろうか?憶測にすぎない。謎が謎を呼ぶが非常に別にどうでもいい。こんなものを作っている人間がアメリカにいて、それが日本に入ってきたという事実をおもしろがるくらいしか我々にできることはない。
ちなみに「悪霊のいけにえ」は史上最低作品!と各方面で絶賛の嵐のわりに特典映像が充実していて、これ以外にメイキングと予告編(オリジナル&日本版)が入っているが、それがまた言語を絶する代物でメイキングときたら撮影している風景を単に横から撮っているだけで滅多なことでは映画を早送りで見ない私ですら耐えられずに早送りで見た。見ただけでも立派だと思ってほめてほしい。またオリジナル予告編は、単に本編の映像を適当につなぎあわせているだけにしか見えず、全然面白そうに見えない。日本版の予告を見ると一応ちゃんとしたホラー映画のように見えるのでJVDのスタッフの職人技に唸らされる。というか詐欺だが。本編のみならずDVD一枚を通してトータルでここまで様子がおかしいというのは他に類を見ない。やはり「悪霊のいけにえ」とは類稀なる異常作品であり語り継がれるべき作品である。おまえも見ろ!いいから見ろ。ほんとひどいから。ほんとに。
爆笑度     ???
バイオレンス度 ?
発狂度     ????
怪奇度     ☆☆
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