大日本プロレス3/31後楽園ホール「新・発射兄弟vs666変態タッグ」

こちとら眠くてネットどころか生きるのも困難な有様ですが皆様いかがお過ごしでしょうか?三月のプロレス地獄の締めくくりはやっぱり大日です。似たような系統のインディープロレスばかり見てきましたがやっぱり大日はひとつ格上という感じです。素の狂気という面ではプロレス界全体を見渡しても群を抜いている。外国のCZWやIWSなども含めて。ここまで日常的に気の狂ったデスマッチを連続してやっている団体というのは他に類を見ない。瞬間的な爆発的発狂度ではCZWのほうが上回る場合もあるが、年間を通してのアベレージの高さでいうと大日のほうが格段に上でしょう。日本にこのようなきちがいプロレスが存在するということのありがたみを、我々は改めて認識する必要があるのかもしれません。
第一試合・若作りvsあんこ型(タッグ選手権) 選手権試合であるが「第一試合にこだわりたい」という若作りの希望により、第一試合での選手権試合実現に。若作りは肩車式ダイビング・ヘッドバットや若作りドッキング、若作りボーアンドアローなどで大健闘。特に井上勝正の暑さが光る。しかしあんこ型の強さは鉄壁。すべてを受けとめた上で完勝。マンモーのにぎやかさとしがさんの地味さが調和した、見た目的にもバランスのいいチームだ。次の挑戦者はメンズと怨霊の学生タッグあたりだろうか?
第二試合・谷口祐一&豹魔vs宮本夜露四苦裕向&忍 大日でもおなじみになってきた夜露四苦と忍。認知度も高まってきて、見た目も試合内容もいいので会場人気も高い。本拠地での変態性はみじんも見せることなく、まじめな若手に徹している。個人的に隠しメインだったこの試合、とにかく谷口の強さが際立つが、レフェリーが豹魔のタッチを見逃すというジャッジミスにより豹魔がつかまり敗北。ちょっと納得できない。豹魔は受けのうまさと個々の技の完成度の高さをもっと評価されるべきだと思う。だが評価されなくてこそ俺達だけの豹魔ということで、それはそれでいいのか。666コンビは今回が大日での初勝利?公正なレフェリングの上での再戦を望みたいが、まあ谷口と豹魔は負けてこそ光るチームだっつうことでこれはこれでいい気もする。この顔合わせで谷口&豹魔が勝ってしまったら逆に妥当な結果すぎて次につながらないし(笑)いずれにせよ次に期待。新たな抗争の火種?
第三試合・メンズ&怨霊vsGENTARO&Hi69 Hi69は昔のビジュアル系のイメージはいつのまにか消え去り、えらいごつくなってヤクザみたいな人になった。怨霊が珍しく張り切っていてヘナヘナの619まで披露。メンズはあいかわらずあまり働かない。試合は怨霊が捕まるが一瞬の隙をついた怨霊クラッチで勝利。試合後、コーナーからトンボまで切ってみせる怨霊。一体どうしちまったんだ(笑)
第四試合・伊東竜二沼澤邪鬼&弁慶vs金村&クーガー&三郎 今大会は特殊な顔合わせが多いため、カードからあぶれた人が集まってこんな珍しい顔合わせに。見慣れたブリブラダンスもこのメンツだとなにか新鮮だ。試合は久々に人間兇器・大黒坊弁慶の面目躍如。三郎のダブルチョップを仁王立ちで鬼のような形相で受けまくる弁慶さんの姿には戦慄した。三郎はその弁慶さんを椅子で思いきりぶったたくなどの怖いもの知らずぶりで肝っ玉の太さを示すが、最後は三倍返しで袋叩きにあって死亡した。
第五試合・関本大介佐々木義人vs田中将斗黒田哲広 なにしろこのメンツなのでメジャーでもあまり見かけないほどの白熱したいい試合に。とにかく大介が強い。あの強さは異常だ。誰と戦ってもどっちが格上なのかわからないほどの強さを発揮する。最後の詰めが甘いというか人柄のよさが表れるというか、だいたい負けるんだけど。義人もよかった。あいかわらず田中マサトは空気が読めないというか「なぜここで受けないで返すんだ?」という動きが目立つが、それがもはや彼の個性になっているというか、この試合ではそれがいいほうに作用していた。とにかくこれぞまさしくプロレスといういい試合だ。全部のプロレスマスコミとかプロレス関係者にこの試合と新日とかの試合を見比べてもらって、「どっちがいい試合だ?」と問いたくなる。
メイン・アブドーラvs貴(デスマッチヘビー級選手権) 蛍光灯&剣山デスマッチ。考えてみれば久々に生で蛍光灯デスマッチを見た気がする。設営中、忍の役立たずぶりが気になってしょうがなかった。夜露四苦は意外と器用に蛍光灯を設置していた。試合はひたすらに蛍光灯が破裂し、剣山が刺さる地獄絵巻。やぐら状に積み重ねた蛍光灯の上に雪崩式山嵐で落ちる場面などは「ボン」を通り越して「ドカーン」という音がする。というか貴がここまでやるとは正直思わなかったな。剣山の上にコバドライバーで落とされて、頭に剣山が刺さってそのまま試合を続ける姿は本当にかっこいいと思った。アブドーも発狂したような暴れようを見せるが、昔一度だけ出た、バカチンガーエルボーの上位系(と思われる)「ヌウワアーエルボー」は出なかった。あれが出たら結果は変わっていたかもしれない。しかしあれ(ヌウワアー)は本当に気違いのように見えて観客が引きかねないので封印したのかもしれない。ということで、大方の予想を裏切り、蛍光灯の上にアブドーラの巨体を落とすDガイストで貴が勝利。デスマッチ・ヘビー級王者に。この試合内容なら納得がいく。というか納得せざるを得ない。聞き間違いかもしれないが、試合後頭に剣山が刺さったままマイクで「改造人間みたいでかっこいいだろ!」と言い放ったのには貴の新たな世界を垣間見た。
珍しく南側などには空席が目立ったが、相変わらず外れのないいい興業だった。バクチ感はないが、安心して期待以上のものが見られる。あと運悪くおれの座った席の前にカップルがいて、始終ベタベタしていやがったので奴らがベタベタしているということよりもむしろおれは世界で一番カップルが嫌いなのに、なぜそのおれの目の前に限ってカップルが存在するのかというおれ自身の運の悪さに対して腹が立ってしょうがなかった。でもなぜか休憩明けにいなくなってくれたので助かった。こんな私ですが一緒にプロレスとか見にいったりしてくれる女の子の友達募集中♪
爆笑度     ☆☆☆☆
バイオレンス度 ☆☆☆☆☆
発狂度     ☆☆☆☆☆
怪奇度     ☆☆☆☆
男泣き度    ☆☆☆☆
次回「マカロニウエスタン 800発の銃弾」というか本当は今日書きたかったのですが時間ないです。他にも「ロボット刑事」とか「スティーヴォー・ザ・ビデオ Don't try this at home」とか「あずみ2」とか見たけど書いてないレビューがたまりまくっています。何を見たのかすら段々忘れてきました。プロレス観戦記と特撮のことばかり書いていたらランキング落ちまくりですね。あまり気にしてもいないですが。ていうかやっぱ自分で押さなきゃダメか?人気blogランキングへ